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<Bandcamp Album of the Day>Rebel Wizard, “Magickal Mystical Indifference”

ここ10年かそこらの間、ワンマン・エクストリーム・メタル・ネクロマンサーのNKSVはブラスト・ビート、スピーディーなギター・リフ、窒息しそうな叫び声、不吉なノイズなどを彼なりに混ぜ合わせ、NekrasovやRebel Wizardという名義で発表してきた。Nekrasovアヴァンギャルドな一面も持つクールなブラック・メタル・バンドである一方で、Rebel Wizardのパワー・メタルとブラック風のスラッシュ、そしてわざとらしい計略を混ぜ合わせた小気味良く、超メロディックサウンドはNKSVの名を世界中に知らしめた。Rebel Wizardのデビュー作、いかにもなタイトルがつけられた『Triumph of Gloom』(2016年)はNKSVの言うところの「ヘヴィ・ネガティヴ・ウィザード・メタル」というものを定義づけた。孤独についての歌詞をローファイでトレブルがギンギンに聞いた早引きの上で吐き出している。その後、優れた次作『Voluptuous Worship of Rapture and Response』(2018年)をリリースし、Rebel Wizardのファズの塊をIron Maiden風のパンチと、強く望まれていた人間味によって強化した。

Rebel Wizardの3作目『Magickal Mysitcal Indifference』で、NKSVは彼特有の注意深く建築されたノイズの繭を崩すことなく、音楽的な忠実度を高めている。“Raiseth Up All Those that be Bowed Down” はトラディショナルなメタル的ギターによって勝ち誇るようにこぶしを突き上げる一方、“The Mind is Not Your Friend” は中期Metallicaのようにしかめっ面で煙を吐き出している。その他にも、“You Are Being Lived, Dear One” はハードコア・パンクのようなペースで突進していき、“Not Rain But the Wizard’s Tears” はろうそくに火をともすようなゴージャスなバラードで、“Urination of Vapidity on Consciousness” の背骨を成すビートはまるでジャックハンマーがスローモーション中に取り残されたような響きである。NKSVは容赦ない音の暴力とアリーナでもならせるようなリフやリードを同時に鳴らすことのできる唯一のミュージシャンではないが、Rebel Wizardの立案者として、彼はこの地球上で最も激烈なバンドの一つになりつつ、クロスオーバーの可能性をにじませるためには何が必要なのかを心得て、創作の舵を取っている。

By Ben Salmon · July 15, 2020

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