2020-06-01から1ヶ月間の記事一覧
Haim: Women in Music Pt. IIIColumbia, 2020 Score: 8.6 [Best New Music]By: Aimee Cliff, June 25 2020 この3人組の3作目はぶっちぎりで彼女たちのベストである。親密で、多面的で、幅広く、彼女たちのパーソナリティと、メロディやスタイルへの高い関心…
Éons by NEPTUNIAN MAXIMALISM 123分、フィジカル盤では3枚組CDである『Éons』はベルギーのNeptunian Maximalismの新作であり、見たまんまの重量感ある作品である。例えそうだとしても、このプロジェクト――2018年にマルチ奏者のGuillaume Cazaletとサックス…
Lagos Pepper Soup by Michael Olatuja ロンドンで生まれ、ラゴスで育ち、現在はニューヨークを拠点に活動しているMichael Olatujaのアルバム『Lagos Pepper Soup』は、ブラック・アメリカン・ジャズと西アフリカのポピュラー音楽の間で長いこと交わされてき…
Coriky by Coriky 各メンバーのディスコグラフィーに触れることなくCorikuについて語るのは不可能である――そう、ここにはFugaziのメンバーが二人とThe Warmersのメンバーが一人、あるいはThe Evensのメンバーが二人とThe Messtheticsのメンバーが一人、ある…
Saving for a Custom Van by Various Artists Adam Schlesingerは際立った才能を持ったソングライターでありヴォーカリストであった。その直截的なデリヴァリーはすぐに彼だとわかる。彼は恐ろしい才能の塊で、彼のバンド=Fountains of Wayne、Ivyは商業的…
Providence by Ulthar ベイ・エリアの漆黒のデス・メタル・トリオ=Ultharはこの2作目『Providence』において、変わらずにその奇妙な道を勝手気ままに突き進み続けている。ベーシスト/ヴォーカリストのSteve Peacock――これまでもMastery、Apprentice Destro…
Shrines by Armand Hammer Armand Hammerの音楽を通して世界を見るというのは、1988年のジョン・カーペンター作SF映画『ゼイ・リヴ』に登場するサングラスを装着するのと似ている。この二人組みの4作目『Shrines』の、Elucidとbilly woodsによる自由な連想に…
Annual by Modern Nature Jack Cooperがここ10年でたどってきた音楽的軌跡をフォローするのは魅惑的な経験であった。デュオ=Ultimate Paintingの片割れとして、このUKの音楽家はVelvet UndergroundやGrateful Deadの要素を蒸留し、2010年代で最高ののギター…
The Dancing Devils of Djibouti by Groupe RTD Ostinato Recordsの創設者Vik Sohonieは、その東アフリカの小さな国の知られざる音楽的遺産に光を当てようと思い、ジブチを旅した。レーベルにとって天啓となった2017年の『Sweet as Broken Dates』でソマリア…
Get In Union by Bessie Jones and the Georgia Sea Island Singers 伝説的なアメリカ人フォーク・シンガーであるMary Elizabeth "Bessie" Jonesは1902年生まれ、アフリカで奴隷となり5人の兄弟とともにアメリカに運ばれてきたミュージシャンであった祖父のJ…
Arrow by Noveller Sarah LipstaleがNovellerとして発表した作品は、彼女がインストゥルメンタル、特にエレクトリック・ギターにより作曲の可能性を探索するための乗り物であり、彼女をVini ReillyやRoy Montgomeryのようなイノヴェーターたちと肩を並べるレ…
White Whale by C. Diab 謎多きC. Diabの3作目となる『White Whale』を聴いていると、あなたは限りなく根本的な疑問を抱くようになるかもしれない。このバンドには何人いるのか? そして何を演奏しているのか? そしてこの音楽のジャンルには果たしてどんな…
Luiz Carlos Vinhas - "O Som Psicodélico De L. C. V." by MAD ABOUT RECORDS 『O Som Psicodélico de L.C.V (“The Psychedelic Sound of L.C.V”) 』は1968年当時ほど激烈な聴取体験ではないかも知れないが、この名高いボサノヴァ・ピアニストであるLuiz Ca…
Spider Tales by Jake Blount このデビュー・アルバム『Spider Tales』で、バンジョー奏者、シンガー、フィドル奏者でありアメリカ音楽研究家であるJake Blountはブルース、ブラック・アパラチアン音楽の豊かな歴史を深く掘り下げている。アルバムはBlountの…
60. King Krule: The OOZ (2017) 2013年にデビュー・アルバム『6 Feet Beneath the Moon』をリリースしたとき、Archy Marshallは19歳にして自身に満ち溢れていた。都市が荒廃していく中、ロンドンの裏路地を大いばりでうろつきまわる悪党だった。King Krule…
THREADBARE - Silver Dollar by Jason Stein / Ben Cruz / Emerson Hunton バスクラリネット奏者のジェイソン・スタインは、Jason Stein's Locksmith IsidoreとJason Stein Quartetの2バンドのリーダーをつとめ、Nature WorkやHearts & Mindsといった他のグ…
Float Back To You by Holy Hive 夏の昼下がりに空に浮かぶひとすじの雲のように軽やかに見えるかもしれないが、Holy Hiveの『Float Back to You』の中心にある核はダイナミックなものである。バンドの土台を作っているのはSharon Jones、Amy Winhehouse、Br…
Broken Access by Theo Alexander 中国系イギリス人作曲家、Theo Alexanderはノイズやメタルといったバックグラウンドを持つが、ここ5年の間はピアノやテープのループを用いた、より静かで、黙想的な領域の探求にいそしんでいる。この『Broken Access』は自…